カーボンとは
炭素繊維のことを指します。
①炭素繊維って?
ポリアクリル二トル樹脂や石油、石炭からとれるピッチ等を繊維化した後
特殊な熱処理工程を経て作られる「微細なグラファイト結晶構造をもつ繊維状の炭素物質」
のことを指します。
※ピッチ(コールータール・原油などの蒸留残渣のこと) グラファイト結晶(炭素からなる元素鉱物)
②炭素繊維の種類
Ⅰ)PAN系炭素繊維・・・・・アクリル繊維を炭素化して得られるもので、高強度・高弾性率の
性能を持つ繊維です。
一般に構造材料向け用途に使われています。
Ⅱ)ピッチ系炭素繊維・・・・石油・石炭系ピッチを炭素化して得られるもので、製造の諸条件で、
高強度・高弾性率の性質を持つものもあります。
又、熱伝導率や導電性の優れた性質をもち、それらの性質を活かして
様々な用途に使われています。
③特徴・性質
「軽くて・強く・腐食しない」炭素繊維は、軽くて優れた視界的な性質(高比強度、高比弾性率等)と
炭素質からくる優れた特性(導電性、耐熱性・低熱膨張率、化学安定性、自己潤
滑性、高熱伝導性、生体親和性等)を併せ持つ為、いろいろな用途に幅広く使われています。
1. 比強度・比弾性率が高い 6. 披露クリープ性が良い
2. 耐熱酸化性が高い 7. X線透過性がある
3. 導電性・電波遮蔽性がある 8. 振動減衰性に優れる
4. 耐薬品性・耐食性に優れる 9. 耐摩擦性がある
5. 寸法安定性が良好 10. 生体親和性が大きい
④炭素繊維の応用事例
・炭素繊維とマトリックスの樹脂より構成される複合材料として、多様な性質が得られます。
樹脂は、主にエポキシ樹脂、ビニルエステル樹脂等の熱硬化樹脂、ナイロン、
ポリカーボネート等の熱可塑性樹脂が使われています。
・阪神淡路大震災がきっかけとなって、土木・建築の耐震補強を目的とする
炭素繊維強化複合材料の需要が本格的になってきました。
主に、既存の道路橋脚や床板、トンネルの補強材として多く使われています。
また、電波障害対策としての需要も高まってきています。
・炭素繊維の特徴の一つである生体親和性を利用して、
炭素繊維の表面に微生物を固着させ、その分解消化作用によって河川や池の水質を浄化させます。
・炭素繊維クロス(織物)においては、樹脂補強用強化材、
CFRP又はCFRTPの形態で航空宇宙機器、スポーツ用具、工業用途として使用されています。
カーボンの熱伝導率は良いの?
カーボンの熱伝導率は、熱伝導度は室温で銅の1/3、アルミの1/2、鋳鉄の2倍と
他の物質と比較した際、高い値を示します。
☆カーボンの熱伝導率は、高いです!
カーボンオフセットって?
カーボンオフセットという言葉を耳にしたことはありませんか?
カーボン・オフセットとは、日常生活や経済活動において避けることができないCO2等の温室効果ガスの排出について、
まずできるだけ排出量が減るよう削減努力を行い、どうしても排出される温室効果ガスについて、
排出量に見合った温室効果ガスの削減活動に投資すること等により、排出される温室効果ガスを埋め合わせるという考え方です。
西陣カーボンのカーボンとは、また少し話が違ってきますが、知っておきたい知識ですよね。
<詳しくはこちらへ>▶環境省HP